建設現場で毎日作業をしていると、「あっ、危なかった!」とハッとする瞬間は誰にでもあります。この「ヒヤリハット」は、実は重大事故の前触れであることが多く、1件の大事故の裏には軽微な事故が29件、さらにヒヤリハットが300件存在すると言われています。つまり、日常の小さな「危なかった」を見逃さず対応することが、大きな事故を未然に防ぐ第一歩なのです。
例えば、家庭での包丁や熱湯、現場での工具や足場の不安定な場所は、思わぬ事故につながります。我が家では、子どもが届かない場所に刃物を収納し、引き出しには簡易ロックを取り付けています。コストは数百円ですが、効果は抜群です。また、階段や浴室には手すりや滑り止めマットを設置することで、転倒リスクを大幅に減らせます。
現場でも同じことが言えます。脚立や高所作業では、作業前の安全確認と簡単な対策が重要です。手袋や安全靴、ヘルメットなどの基本装備はもちろん、ちょっとした確認や声かけが事故防止につながります。ヒヤリハット体験は家族や同僚と共有し、「もしも〇〇だったら」という想像力を働かせておくと、未然防止の意識が高まります。
現場や家庭でのケガに備えるには、傷害保険が基本です。転倒や工具の取り扱いでのアクシデントにも対応可能です。また、個人賠償責任保険は、自分や子どもが他人に損害を与えてしまうリスクをカバーします。さらに、火災や水漏れのリスクには火災保険、自動車事故のリスクには自動車保険も有効です。
ただし、保険はあくまで「万が一に備えるもの」。日常の安全対策と組み合わせることで、より効果的にリスクを減らせます。油はね防止ガード、滑り止め、手すりの設置など、環境改善も欠かせません。東京海上日動火災保険の調査によると、日本人の約7割が年に数回以上ヒヤリハット体験をしているというデータがあります。身近なリスクだからこそ、備えは必須です。
現場での小さな「危なかった」を見逃さず報告することが、安全文化を築く鍵です。報告のハードルを下げ、アプリやQRコードで簡単に記録できる仕組みを作ると、報告件数は大きく増えます。報告内容は「人的要因」「設備要因」「環境要因」「管理要因」に分類し、改善策の優先順位を決めましょう。
報告者に感謝や評価を示すことも重要です。改善策の実行や結果をフィードバックすることで、報告文化は定着します。ブリヂストンやトヨタ自動車の事例では、ヒヤリハットをVRや現場で再現して教育に活用しています。経営層が積極的に関与することも、安全文化の浸透には欠かせません。
ヒヤリハットを「危なかった」で終わらせず、家庭や現場での安全対策、保険の活用、職場での報告制度を組み合わせることで、重大事故のリスクを大幅に減らすことができます。小さな気づきが、命を守る大きな力になるのです。
投稿:九州労災一人親方部会
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九州労災一人親方部会
理事長
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許可
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熊本県・宮崎県・大分県・福岡県・佐賀県・長崎県・鹿児島県にお住まいの建設工事に従事する一人親方とその家族従事者
所在地
《本部》
〒860-0806 熊本県熊本市中央区花畑町1-14
A&M HANABATA301号
《岩槻事務センター》
〒339-0057 埼玉県さいたま市岩槻区本町6-1-32
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