1. 経費計上の基本を押さえる
節税の第一歩は正しい経費計上です。税務署が認める経費は、事業に必要な支出に限られます。建設業の一人親方が計上できる代表例は次のとおりです。
- 工具・作業着:ハンマー、ドリル、安全靴、ヘルメット など
- 車両関連費:ガソリン代、修理費、自動車保険料、駐車場代
- 通信費:電話・インターネット使用料(業務利用割合に応じて)
- 事務所費:自宅の一部を事務所利用する場合の家賃・光熱費按分
- 研修・資格:講習会費用や専門書籍の購入費
注意:家族旅行や趣味の費用など私的支出は経費にできません。
グレーゾーンは避け、業務関連と説明できる支出のみを計上しましょう。
2. 青色申告特別控除で大幅節税
青色申告を選ぶと、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます(電子申告+複式簿記が前提)。会計ソフトを使えば専門知識がなくても対応可能で、この控除だけで税額が大きく下がるケースもあります。
また、配偶者や家族が事業を手伝っている場合は、青色事業専従者給与の活用で所得分散ができ、結果的に税負担を軽減できます。
3. 共済・保険制度を活用する
いずれも支払うだけで節税効果が見込める制度です。資金計画に合わせて無理なく活用しましょう。
4. 減価償却を正しく理解する
10万円以上の高額工具・設備は一度に経費にせず、減価償却で数年に分けて計上します。30万円未満なら一括償却も可能。購入タイミングを工夫すると節税効果を高められます。
5. 領収書・記録を徹底管理
経費計上には領収書や請求書などの証拠が必要で、7年間の保管が基本です。紙保存に加え、スマホ撮影などでデータ化するのもおすすめ。車両の業務使用割合は、走行日誌やカレンダー記録で根拠を残しましょう。
まとめ|九州の一人親方が今すぐやるべきこと
- 経費計上を徹底し、私的支出は混ぜない
- 青色申告特別控除(最大65万円)をフル活用
- 小規模企業共済・国民年金基金で将来備えつつ節税
- 高額工具は減価償却・一括償却を賢く使い分ける
- 領収書・日誌・写真で記録と証拠を整える
※個々の状況により最適な方法は異なります。必要に応じてお近くの税理士へご相談ください。